昨今、コンサルタントは「高級派遣」と言われるようになりました。
私自身もそれは実感しており、コンサルタントって何者なんだと疑問を持つようになりました。
そこで、独自の視点で、なぜコンサルタントが「高級派遣」と呼ばれるようになったのか、考えました。
現在のコンサルティング業界を加味した内容となります。
こんな方におすすめ
- コンサルのことを知りたい方
- コンサルが高級派遣と言われる理由を知りたい方
▶現役コンサルが語る「高級派遣化」するコンサルの現状
ITコンサルの増加
コンサルもITコンサルや人事コンサル、戦略コンサルといったように専門別に呼ばれるようになった。
特にITコンサルについては、近年急速に増加しました。
そして~コンサルの中では、ITコンサルが最も多くなりました。
ITを専門にし、特には導入コンサル、時にはPMOといったように、実務を担当します。
常駐にて実務を担当する
現在、コンサルティングファームに所属する「コンサルタント」の80%以上が、顧客先に常駐し業務を行っています。
業務自体も、顧客先のメンバーやリーダー層と関わり、難易度の高い実務を担当することも増えました。
顧客先で、顧客と同等の作業を行っているので、作業者と見られがちです。
顧客先に常駐し、実務を担当することが当たり前になったことは、コンサルが高級派遣と呼ばれるようになった理由として大きいと思います。
経営層だけがお客さんではなくなった
これまでの説明した通り、コンサルタントは現場担当者や、中間管理職などと仕事をするようになりました。
経営層に対して、戦略の立案、事業の立案内容を提案するコンサルタントよりも、顧客先のメンバーと実務を行うコンサルが増えました。
現場に近いメンバーもコンサルと仕事をする機会が増え、実務をする人=コンサルといったようにイメージされるのだろう。
ITの知見者が不足
ITの知見者が少なく、SE経験があるコンサルタントが構築業務などに従事することが多くなりました。
今では、SAPコンサルタントなどでは人手が不足しており、どこのコンサルティングファームも人員の募集をしています。
最近のプロジェクトでは、ITの知識は必要不可欠になっています。
そもそも派遣契約になっている
昔は、顧客よりコンサルフィーをいただいて売上を上げていましたが、今は契約形態が業務委託や派遣契約と業務ありきの契約形態がほぼです。
成果報酬というよりも単価商売になりつつあります。
今では「サブコン」のように人材のみを提供するコンサルティングファームも増えました。
コンサルに業務をお願いする会社はまだまだ増えそうなので、サブコンのような会社も増えそうですね。
コンサル経験の浅いコンサルが多い
コンサル業界も人手不足により、未経験者の採用を行っています。
そのため、派遣のように実務しかできない、専門領域以外は対応できないコンサル職もたくさんいます。
中小コンサルティングファームでは特にコンサル未経験者が多いです。
仮説を立てられないコンサル
実務のニーズが増えたことにより、仮説検証することも減りました。
仮説を立てられないコンサルもたくさんいます。
仮説が立てられないコンサルがたくさんいるのは、~コンサルのように専門コンサルが増えたことが原因です。
自分の得意とする専門分野でのみ力を発揮できる。
経験したことしかコンサルティングできない。
コンサルっぽいことができず、実務しかやらないコンサルもいることで、「高級派遣」と名付けられたのもしれませんね。
▶「高級派遣化」するコンサルの現状 考察

コンサルタントが「高級派遣」と言われるようなった理由は1つだと思います。
それは、顧客のニーズが変化したことです。
SESが増加したように、自社のリソースで対応ができない業務を、コンサルにやってもらおうというニーズが生まれました。
その業務は実務よりのことに偏り、コンサルも実務者として見られるようになりました。
多くのコンサルが顧客にとって代わり、実務を高い単価で実施することから「高級派遣」と呼ばれるようになったと考えます。
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▶おまけ 忙しいコンサルの日常
休憩する暇がない
トイレやお昼休憩する時間さえないコンサルタントもいます。
私自身そのような時はありました。
お昼休憩が取れず、夕方取ることもしばしばありましたね。
土日祝 帰宅後関係なく仕事
システムなど関わってくると、何かあった際に自宅でリモート対応することもあります。
ひとまず家に帰って家で仕事をするコンサルタント増えました。
昔よりはましです。
プロジェクトの業務 自社の業務
大手コンサルティングファームでは、マネージャーになると、プロジェクトの業務以外にも、メンバーのマネジメント業務が追加になります。
正直、仕事量に給与が見合っているとは思いません。