コンサルタント 人材育成

抜け漏れが防げる!?コンサルの顧客ヒアリング術!

顧客ヒアリングはどのように行うのか、わからない方もいるでしょう。

顧客に何も聞けばいいのかや、ヒアリングしても抜け漏れが発生してしまうこともあるでしょう。

今回、ヒアリングを効率的に行えるよう、ハイパフォーマンスコンサルタントが行う「ヒアリング」方法について解説します。

営業でもどの職種でも、顧客とのコミュニケーションではじめに行うのがヒアリングです。

ヒアリングを行わなければ、顧客のニーズや不満、問題を知ることができません。

よってコンサルタントにとってヒアリングはコミュニケーションスキルの中でも非常に重要なスキルに位置します。

まずヒアリングについて簡単に確認しましょう。

理解している方は「抜け漏れが防げる!?コンサルの顧客ヒアリング術!」までスキップしてください。

ヒアリングとは?

まずヒアリングについて考えましょう。

ヒアリングとは、「聞き取り」や「公聴会」という意味の言葉です。

ビジネスにおいては、「情報収集」や「聞き取り調査」と思ってください。

そしてヒアリングを行う上で、重要なスキルがあります。

それは、相手に質問をし、情報を引き出す「質問スキル」と、相手の話を漏れなく聞き取る「傾聴スキル」になります。

よってヒアリングを行うには、「質問スキル」と「傾聴スキル」は基本スキルになります。

ヒアリングは「質問スキル」×「傾聴スキル」と思ってください。

それでは、この2つのスキルについて簡単に見ていきましょう。

質問スキル

質問スキルは、相手から有益な情報を引き出すために必要になります。

ビジネスマンに必要なコミュニケーションスキルの一部です。

営業では、商品の売り込みの前に顧客の状況や問題を理解し、引き出した情報をもとに商談を行います。

IT技術者であれば、どういったシステムにするか、顧客と決めていく際に質問を行います。

コンサルタントでも同様で、顧客から情報収集を行い、どの問題に対してどうアプローチを行う決めます。

なので、ビジネスのスキルとしても「質問スキル」は重要且つどの職種でも必要になります。

質問スキルについては以下、Mirai Worksさんの記事を参照ください。

質問スキルについてはこちら

傾聴スキル

傾聴スキルは、相手の話に対して、深く耳を傾け、相手に共感するコミュニケーションスキルになります。

ただ話を聞くだけではなく、相手の話したい内容に共感的態度で理解することが重要です。

ヒアリングについても以下記事を参考にしてください。

傾聴スキルについてはこちら

抜け漏れが防げる!?コンサルの顧客ヒアリング術!

ハイパフォーマンスコンサルが口にすることがあります。

それは、ヒアリングで抜け漏れが発生したら、本当の意味でプロジェクトの成功はないと,,,

その通りで、顧客ヒアリングで抜け漏れが発生するとプロジェクトは、後々炎上します。(取返しのつかない事態)

では、抜け漏れが発生しないようコンサルタントはどのようにヒアリングを行うのか。

いくつかステップがありますので、順を追って説明します。

顧客ヒアリングのステップ

  • ステップ1 ターゲット設定
  • ステップ2 ヒアリングリスト作成
  • ステップ3 ヒアリング実施
  • ステップ4 ヒアリング結果の整理
  • ステップ5 抜け漏れがなくなるまでステップ3と4を繰り返す
  • その他 ヒアリングを行う上での注意点

ステップ1 ターゲット設定

ヒアリングを行うにあたって誰にヒアリングをするかが重要になります。

では、実際に誰にヒアリングを行うのか。

それは、情報を持っている方全員です。

大きなプロジェクトであれば、ステークホルダーはたくさんいます。

誰に何を確認する最初に決めます。

もし誰が情報を持っているかわからない場合は、顧客先の責任者に同行し、ステークホルダーに挨拶に伺うと効率よくステークホルダーの確認ができます。

ステップ2 ヒアリングリスト作成

続いてヒアリングのリストの作成です。

ヒアリングリストの作成は確認の抜け漏れ防止、顧客に共有するために作成を行います。

作成内容としては、「回答者」、「質問内容」、「回答」は最低限含めてください。

ポイントとしてヒアリングリストを作成しましたら、打ち合わせ前にヒアリングリストを展開しておくと良いです。

事前に展開しておくことで、顧客は質問に対して準備することができます。

次に何をヒアリングするかです。

ヒアリングリストには、問題や不満など、今後問題解決に有効な質問を含めるようにしましょう。

状況や背景といった事実を確認するだけの質問はヒアリングリストに含める必要はありません。

ステップ3 ヒアリング実施

ヒアリングの実施ですが、押さえておいていただきたいポイントがあります。

それは、ヒアリングの時間、主役は顧客ということです。

つまり、話をするのは、顧客(回答者)ということです。

なぜそんな当たり前のことを言うかというと、これができていない方が多いからです。

ヒアリング中なのに、気が付けば自分も多く話をしてしまいます。

ヒアリングを行う方は、質問と傾聴に集中するようにしましょう。

ヒアリングの内容はステップ2で作成したヒアリングリストをもとに行います。

また、ヒアリングリストに沿ってヒアリングを行うと、他に気になることも出てくると思います。

それも含めて質問するようにしましょう。

ステップ4 ヒアリング結果の整理

ヒアリングが終わりましたら、集計と整理を行います。

ヒアリングの結果から問題や顧客の不満などを引き出すことができました。

また、さらに確認しなければならないことが出てくるかと思います。

そして、今回ヒアリングを行った内容を回答者に共有するようにしましょう。

他の方に共有するかは、ヒアリング結果の内容によります。

ネガティブな内容が多くなるので、基本的には回答者のみに共有するのが望ましいです。

ステップ5 抜け漏れがなくなるまでステップ3と4を繰り返す

1回のヒアリングですべての情報を引き出すことは難しいです。

再びヒアリングする機会を作るかメールなどで、質問を行うようにしましょう。

1度顔を合わせているので、メール等で確認を行うのも可です。

しかし、難解且つややこしいことは認識齟齬が起きないよう、対面で質問をすることが望ましいです。

そして整理を行う。

この手順を実施するだけで、情報の抜け漏れは解消できます。

その他 ヒアリングを行う上での注意点

ヒアリングを行う上での注意点があります。

こちらもしっかりと確認してください。

ヒアリングを行う上での注意点

  • ヒアリング中は、質問と傾聴にを徹底する
  • ヒアリング中に、課題解決方法の話はしない
  • ネガティブな質問は状況を見ておこなう
  • ヒアリングは、管理者のみではなく、実務担当者にも行う
ヒアリング中は、質問と傾聴を徹底する

ヒアリングでやってしまいがちなこととして、質問者が話をしてしまう点です。

この場合、時間内に情報を引きだすことができなるのと、ほしい情報を引き出すことができなくなります。

また商談で、顧客にヒアリングを行わず、自社のソリューションやサービスを説明するだけの営業や新米コンサルタントがいます。

商品を買ってもらえるよう説明に力を入れてしまうよくあることです。

それが少額なものであれば、売れるかもしれませんが、高額なものであれば、まず売れることはありません。

なので、顧客の問題をしっかりと理解する上でも、ヒアリングをする際は、質問と傾聴を徹底してください。

ヒアリング中に、課題解決方法の話はしない

課題解決についての話をするのは、ヒアリングが終了してからするようにしましょう。

途中で課題解決についての話をしてしまうと、解決策ありきでのヒアリングになってしまうので、ヒアリング内容に漏れが生じます。

課題解決策をベースにヒアリングを行って、サービスを使用したら対応できていないことがあり、クレーム、プロジェクトの炎上に発展します。

自社のサービスを売りたい気持ちもわかります。

しかし、ヒアリングあくまでも顧客の問題点や不満、課題を引き出すため行うので、顧客を1番に考えて行いましょう。

ネガティブな質問は状況を見ておこなう

ネガティブな質問は状況を見てから行いましょう。

ネガティブな質問は、ある程度顧客との信頼関係が構築できていないと質問するのが難しくなります。

そしてネガティブな質問とは、相手の課題を引き出す質問になります。

例えば、「自部署の問題が、他部署にも影響していませんか」、「この問題を解決しないと、コストはどうなりますか」など回答がネガティブな内容になる質問です。

信頼関係が構築できていないと失礼な質問になります。

ヒアリングは、管理者のみではなく、実務担当者にも行う

問題解決において、重要な情報は実務担当者しか知らない場合ほとんどです。

管理者は概要は理解しているが、詳細は理解していないです。

問題は現場にありますので、実務担当者へのヒアリングも確実に行ってください。

そして実務担当者を巻き込み問題解決を行いましょう。

なべやんの経験

私個人としても、ヒアリングが不十分で、失敗したプロジェクトはたくさん見てきました。

当然私が携わったプロジェクトでもヒアリング不足はありました。

ヒアリングは別のコンサルタントが対応し、私は後からから入りました。

正直、システム開発プロジェクトなどではよくある話です。

SEとかITコンサルタントの方であれば、ピンとくるかと思いますが、開発工程や、テスト工程、引き渡しの段階でプロジェクトが炎上するのは、ほぼこのヒアリング不足が原因です。

ヒアリングの担当になりましたら、顧客に寄り添い、ヒアリングを行ってください。

問題解決後、顧客も喜ぶでしょう。

今回紹介した、ヒアリング方法を是非お試しください。

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